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2012年12月 抗がん剤とサプリメント
10月16日付の北海道新聞に“キノコ抽出物「AHCC」 子宮頚がんを抑制“という記事が出ました。
サプリメントが子宮頚がんを抑制するという内容が、新聞の記事として掲載されるということは、薬事法などの絡みで随分難しいことですので、画期的なことと言っていいと思います。
サプリメントの世界では、アメリカ国立医学図書館のデータベース“PubMed(パブメド)”に載っているかどうかで、そのサプリメントの科学的有効性が証明されているかを判断する高い基準となっています。
AHCCはヒトでの臨床研究が四つ掲載されています。
1. 肝細胞がんの手術後の再発率の低下、生存率の上昇
2. 進行性肝細胞がんの生存期間の延長、生活の質(QOL)の改善
3. 早期前立腺がんの前立腺特異抗原(PSA)の低下
4. 骨転移のある前立腺がんのPSAの低下
ちなみにプロポリス、メシマコブはヒトでの臨床研究は載っていません。AHCCは、このあたりの実績の積み重ねが基盤にあってこその報道であったのでしょう。
今回の子宮頚がんのデータはこの10月、アメリカがん統合医療学会で、テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターから発表されたものです。
道新の記事の一部を紹介します。
“健康食品製造のアミノアップ化学(札幌)は15日、同社が開発した機能性食品「AHCC」に、子宮頚がんに対して抗がん剤「シスプラチン」の効果を高める働きがあることを動物実験で証明したと明らかにした。人間に応用できれば子宮頚がんの新たな治療法に道を開く可能性がある。―――
AHCCはキノコの菌を長期培養して抽出した物質でアミノアップが1989年に製品化。------
子宮頚がんは性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)が原因の病気で、厚生労働省によると国内で年間約9千人が新たに発症している。今回の実験はマウスに子宮頚がんの細胞を注射。
▽何もしないAグループ ▽AHCCを飲ませたBグループ ▽抗がん剤を注射したCグループ
▽AHCCと抗がん剤を併用したDグループの4グループで効果を比べた。
45日後に、がん細胞の大きさ(体積)を比較。 Aのマウスと比べるとBは98%、Cは95%の大きさだったが、Dのマウスは84%と最も小さかった。“
抗がん剤とAHCCの併用が効果をもたらしていると言えるでしょう。この場合の抗がん剤は低用量です。
国内外で現在多くのがん患者がAHCCを利用していますが、がんの標準治療にAHCCがどのように関わっていくかのヒントがここにあります。抗がん剤などの標準治療は直接がん細胞を攻撃し、がん細胞を失くしてしまおうとするものですが、自分の持っている免疫までもが下がっていきます。AHCCと低用量の抗がん剤を一緒に投与することで、その下がった免疫をAHCCが上げていき、相乗作用によってがんを抑制していったのでしょう。
AHCCは免疫を賦活することが目的で、どのがんだけに効果が出ると言うものではありません。抗がん剤では免疫が下がることで、食欲が落ちる、嘔吐、吐き気、手足のしびれ、やる気がなくなるなど様々な副作用が出てきます。これらの副作用を最小限に保ちながら治療を続ける事で、がん治療での効果をより引き出すものと考えます。
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