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2012年10月 超高齢社会を生きるヒント
9月14日敬老の日を前に、厚生労働省の調査によると100歳以上の方が5万1376人と発表されました。女性は87.3%、男性は12.7%。ギネスブックに載る最高齢者は京都府の男性で115歳、1日3度の食事を楽しみにしているという。テレビでは車椅子に座り、ニコニコ顔で、しっかり話をされていました。
人口10万人比で長寿の第1位は高知、2位島根、3位山口、下位は埼玉、愛知、千葉と続きます。また65歳以上が3074万人で24.1%、75歳以上が1471万人で11.5%と世界のトップを切って、高齢者社会に入ってきています。
掴まれば歩いたり、立ち上がったりすることができる要介護1~要介護5まで含めて、要介護者は469万人。そして高齢者の10%の242万人が認知症、2020年には325万人まで増えるとされています。原因として、女性はアルツハイマー病、男性は脳血管性が多いようです。
国の人口問題研究所の発表では今年8月で総人口は12757万人、それが48年後、2060年には1億人を切り、60年後、2072年には8673万人となります。夫婦が生涯に子供をもうける数が、調査を開始した1940年以来初めて2人を下回り、1.96となりました。2007年には一人暮らし世帯が1462万世帯で、一般世帯を上回っています。いよいよ少子高齢化に入ってきたという数字が出てきているといえます。
医療、福祉の充実を国に任せるだけでは、立ち行かなくなるのは目に見えてきています。生涯設計を立て、自分の体の健康への意識を高めて、日常生活から自ら健康を作っていかなくてはなりません。検診などによる病気の早期発見、早期治療も大切ですが、医療機関に全て頼るのではなく、医療とはうまく付き合い、基本的には自分自身で体をコントロールしていく必要があります。
タイの仏教伝統医学も一つのヒントになると思います。
以前、タイはバンコックの仏教寺院を訪ねました。タイの人は熱心な仏教徒が多く、寺院には多く参拝者が訪れていますが、そのお寺の境内に体育館のような施術所がありました。参拝した後、そこで施術を受けてから帰ります。タイマッサージが主ですが、灸やハリなども行われていました。施術者は、寺院の中の学校で勉強し、免許をもらってから仕事に従事しています。施術料も決められていて、寺院だけでなく、街の中で施術を受けても同じ料金です。古代インド、中国の影響を受け、数百年前からこのような形でタイマッサージが行われてきています。“ワット”と呼ばれる寺院は僧侶にとって仏教を学ぶ場でありながら、そこでマッサージも学び、人々に病気の治療、健康法を授けてきた歴史があります。マッサージをする前に“ワ―イ”と呼ばれる合掌を行い、健康と幸せを祈ります。これはタイマッサージが寺院で発展してきた名残だろうと言われています。
日本の街でも、人が集まるコミュ二ティーがあり、そこで色々なセラピーが行われる形が欲しいと模索しています。今後ますます一人住暮らしが多くなります。心と体の健康を支える場所を作っていきたいと思います。
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