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2010年02月 コラーゲンとサプリメント
いまコラーゲンペプチドがサプリメント業界で話題になっています。
大手化粧品メーカーが引っ張る形で市場が拡大して、その販売量は2001年度1000トン弱から始まり、2009年度では5000トンを超えることが予測されています。コラーゲンは美容において認知度が非常に高く、特に30歳代女性に人気があります。
コラーゲンは、約1000個のアミノ酸がつながった長いタンパク質分子が三つ集まってできる三つ編みの丈夫な繊維で、バネ状タンパク質といわれています。 このタンパク質の特徴は、アミノ酸トリプトファン、フェニールアラニンを含まず、グリシンが多いことです。
そしてプロリンとリジンのところに水酸基が付いてヒドロキシプロリンとヒドロキシリジンに変化し、そこが糊づけとなってしっかりした繊維状タンパク質になり、引っ張る強さは鋼鉄よりも強いといわれています。
ただし、水酸基をつけてヒドロキシプロリンとヒドロキシリジンにするには、ビタミンCを必要とします。ここがポイントで、ビタミンCが不足した状態では糊づけがうまく行かず、しっかりした三つ編みにはなりません。
例えば血管壁はコラーゲンで出来ていますが、ビタミンCが不足した状態では、コラーゲンがしっかりできていないので、ぶつけるとすぐ出血したり、歯を磨くと出血したりします。 コラーゲンがしっかり作られているかどうかの判断基準としてはわかりやすいと思います。
私が学生の頃の授業では、ビタミンAは鳥目、ビタミンB1は脚気、ビタミンCは壊血病と教わりました。 壊血病を広辞苑でひくと
“ビタミンCの欠乏、すなわち新鮮な野菜や果物の摂取不足時に起る病症。貧血、衰弱、歯肉・筋鞘・骨膜・皮膚などからの出血、脛骨痛を来す。”
と出ています。ビタミンCを欠乏した食事を半年続けると、このような症状が出てくるそうです。
コラーゲンは、身体を作るタンパク質の3分の1を占める、体にとって重要な成分です。
血管壁だけでなく、骨も皮膚も、また腰痛の原因といわれている椎間板ヘルニア、この椎間板や変形性膝関節症で問題にされる軟骨もコラーゲンです。
そしてコラーゲンは細胞と細胞の間、臓器と臓器の間を埋めてしっかりと固定する結合組織の成分です。
ガン細胞は、コラーゲンでできた周りの結合組織を壊しながら浸潤、増殖して大きくなるのが特徴です。 ガンは結合組織の作りが弱いところから浸潤、増殖していくので、結合組織の成分であるコラーゲンの生成に気をつけることは、ガンを予防したり、ガンを封じ込めるための一つの大きな手段になると言われています。
ちなみに、結合組織のもう一つの成分にヒアルロン酸があります。この生成にはビタミンAが必要です。
ではサプリメントでコラーゲンを摂取すると、本当にハリ、ツヤのある皮膚を作れるかどうか。
私の治療院の提携先、松倉クリニック(03-5414-3600)の松倉知之院長は
“コラーゲンは大きな分子なので、消化の過程で壊れてしまい、サプリメントとして摂取しても体内ではコラーゲンとして使われない”
と言っています。
(株)MMGで作っている「パーフェクトアミノ(300g 定価5,250円)」にもペプチドコラーゲンが含まれていますが、この製品の主成分は100点タンパク質です。
充分なタンパク質があれば、ペプチドコラーゲンの中にある、コラーゲンを作る分子が利用でき、コラーゲンの生成に役立ちます。
やはりサプリメントは一つだけ摂取してもあまり意味がなく、コラーゲンを例にとっても、高タンパク質、ビタミンC、ビタミンAが必要になります。
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