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2009年5月 “触れる”心と補完代替医療

桜の開花宣言の日に金沢に行って来ました。羽田から1時間で小松空港、空港から高速バスが接続していて40分程で金沢駅。駅には鈴木信孝先生が車で出迎えて来てくれました。
鈴木先生は金沢大学大学院医学系研究科 臨床研究開発補完代替医療学講座 特任教授、 日本補完代替医療学会理事長です。

日本補完代替医療学会(JCAM)は1997年に設立された学会で、そのパンフの中に補完代替医療について次のように書かれています。
 “補完代替医療は、米国のみならずわが国でも近年急速に脚光をあびている医学分野であり、Complementary and Alternative Medicine(CAM)(補完代替医療)という用語が使われています。そもそも代替医療とは西洋現代医学領域において、科学的未検証、臨床未応用の医療体系の総称であり、補完とは「西洋現代医学を補う」という意味であり、あくまで西洋現代医学を機軸としたものです。最近では補完代替医療の重要性が各国で認識されるようになり、専門ジャーナルも数多く発刊されるようになりました。これはこの分野の科学的エビデンスが急速に蓄積されつつあることを示しているものです。1993年、ハーバード大学のEisenberg博士らは、アメリカ国民の42.1%もの人が代替医療を用いていることを、New England Journal of Medicineに発表しました。一方、日本の統計では、成人の約65.6%の人たちが代替医療を利用しているという報告があります”
具体的には中国伝統医学、アーユルヴェーダなどの伝統医学から音楽療法、笑い療法、栄養療法、サプリメント、アロマセラピー、温熱療法まで多彩にあります。

先生方との夕食は宿泊先の金沢犀川温泉滝亭という旅館で摂りました。金沢から2~30分の奥座敷、水量が多い滝が見える露天風呂と内湯は弱アルカリ泉で“つるつる湯“の名がついています。地元のお酒を飲みながら、旬のものを美味しく食べました。
食事の前に先生に顔鍼を施術しました。男性は顔をマッサージしたり、鍼をしたりする機会がほとんどありません。ですから顔の筋肉のバランスと硬さ等にはじめて気づきます。顔のラインがはっきりとしてきて、1枚余計な皮が剥がれたようだと感想を述べていらっしゃいました。

補完代替医療の中で一番基本となるタッチング、触れるという手技が、いまの日本の補完代替医療に欠けているのではないかと問題提起しました。 鍼、マッサージなどの手技には相手に対する思いやりがなくては効果が発揮しません。 その思いやりは日本の心ではないでしょうか。 補完代替医療はアメリカ、ドイツなどで盛んですが、本当は日本が先頭を切って普及させる医療ではないかと思っています。 補完代替医療は思いやりが基本にあるべき医療だと思うのです。
顔鍼に使う鍼は0.12ミリの細い鍼を使います。 その鍼を、鍼管を通して刺していきます。 その鍼は日本でしか作られていません。 鈴木先生と話をしているうちに、顔鍼を世界に広めよう、そのために美容鍼灸研究会を立ち上げようと話が盛り上がりました。 
鍼灸美容を通じて補完代替医療の良さの意味を広げていくのは、とても自然に補完代替医療を日本に、世界に普及できる手段になると夢は広がりました。

株式会社セラ 町田 久
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